茂原市の小児科です。乳児健診/育児相談/栄養相談/予防接種/小児科一般の診療。 |
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#221 火を通しても防げない食中毒とは?! 以前アルコール消毒で防げない食中毒、感染症についてはお話しました。今回は火を通せば防げるだろうという盲点をついた特に夏に多い食中毒についてのお話です。 夏はカレーを食べる機会が多い季節です。昔からカレーは作り立てより一晩置いた方が美味しいと言われて、鍋に入れたカレーをガスレンジにそのまま放置し、翌日火を通して食べることは多くの家庭で行われていますが、これが危険なのです! 夜の間に鍋の中で繁殖したウェルシュ菌が食中毒を起こすからです。ウェルシュ菌は100度で4時間熱しても死なない熱に強い菌で、酸素がない環境下でも増殖する嫌気性菌です。10度から50度くらいの温度でカレーを放置すると菌が増え続け、エンテロトキシンという毒素を出し、翌日カレーを温めなおしたとしても、カレーの中の毒素が消化管で下痢や腹痛を起こすのです。 夏は大鍋でカレーを作って食べる機会が増えるので、集団食中毒の原因にもなっています。 一番良いのは作り置きしないで、調理した日に食べきることですが、残ったカレーはその日に冷蔵、冷凍をしっかりして保存しなければ、食中毒を防ぐことはできません。
2023.6.01
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